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以前の記事で紹介した、マイニングエクスプレスの独自コイン『イーサリアムエクスプレス(EEX)』コイン。その存在は6月のカンファレンスに発表されたものの、詳細は未定なものでした。

※以前紹介したEEXの記事についてはこちらを御覧ください。

今回、そのEEXのホワイトペーパー(目論見書)を入手いたしましたので、その中身を徹底解説したいと思います!

ただし、ご注意いただきたいのは、原文は英語記載のため日本語にこちらで翻訳しています。中には翻訳が誤っている可能性もあり、信頼性については原文の英語の内容を唯一とします

それでは、まずホワイトペーパー(WP)を一挙公開↓

EEXホワイトペーパー

いかがですか^^;
ボリュームが多くてすみません。

さて、これからPDFにして44ページ分のこのWPについて、順を追って解説してみたいと思います!

ホワイトペーパーの解説

はじめに

まずEEXとは一言で言うと何か、という部分に関しては、「 ブロックチェーンの存在は知っているが、敷居が高いと感じている人などのために、標準化されたサービスを提供して参入しやすくするもの。」とあります。

思えば、マイニングエクスプレス自体がそのようなコンセプトですよね。その派生であるEEXも、同様のポリシーを持っているようです。

EEXのソリューション

EEXは、 他のソリューションと比較して以下の強み(USP)があると書いてあります。

リアルプロジェクト=リアルパワー
他のプロジェクトと異なるのは、EEXは自社のパイロットプロジェクト(先行的な計画)であるということ。WP上では法的な制限で名前は伏せられているが、マイニングエクスプレスのユーザーに提供して促進させることで需要を生成し、プロジェクトを成功に導く。

拡大
同マイニングエクスプレスとの提携や、機器の構成を変更したり新しい機器を購入したりして、ユーザー数の拡張を測る。

↑つまりこれらの根底にあるのは、EEXとマイニングエクスプレスとの限りなく密接な関係であり、マイニングエクスプレスありきで計画が建てられていることが伺えます。
少なくとも初期段階では、MEの拡大とEEXの拡大はイコールであり、お互いに相乗効果をもたらすものと考えられます。

対象者

EEXの対象ユーザーは大きく分けて2つ。
・エンドユーザー
・ビジネスパートナー

エンドユーザーにはME参加者も含まれており、ビジネスパートナーは、ブロックチェーンを利用して問題の解決をしたいと考えている企業など。
スマートコントラクトの活用や、価値の証明、オンラインカジノなど。

ざっくり言えば、BtoCとBtoBの両面からビジネス展開しようと目論んでいるようです。

ユースケース<使用例>

case.1 オンラインカジノ

モバイルユーザーの11%がオンライン賭博とギャンブルにスマートフォンを使用。
2025年までに1029.7億ドル(10兆円)の市場。 ブロックチェーンとオンラインカジノの親和性。
・プライバシー
・非中央集権的なクリーンさ
・低コスト
・透明性
・合法性
・高速化
・公平性
・安全性
…などが解決できる。

これについては、6月のカンファレンスにて発表された『mimy』がEEXを使ったオンラインカジノとして機能するように設計されているような気がします(確定ではありません)。既にマイニングエクスプレスのパートナーであるオレグ氏らの会社が持っているコンテンツやノウハウを上手く使ってEEXを流通させることが出来れば、初動としては大きいのではないでしょうか。

case.2 マイニングビジネスケース

現在のマイニングは、計算能力が高い機器ほど成功するように設計されており、マイナーはより強力な機器に常に換えていかなければいけません。
過去4年間でビットコインのマイニングは260倍以上複雑になっています。

マイニング手法も様々な変化を遂げており、現在は主にマイナーの選択は以下の3つとなっています。
・ソロマイニング
・マイニングプール
・クラウドマイニング

さらに、これからマイニングしようと思っているユーザーについては、以下のような障壁があります。
・知識不足
・(機器の入れ替えのための)資金不足
・ブロックチェーンごとに規格が異なる
・有害なソフトウェア
・暗号通貨の高いボラリティ
・PoWのコンセンサス問題

EEXを利用してこれらの問題を解決する場合、次のようなビジネスが参考になると書かれています。
・Zmine
・Genesis Mining
・Bitcoin.com
・Hashnest
・Eobot
・Nebulas
・Gominer
・IQ Mining

補足をすると、EEXのコイン自体はマイニングは行われません(後述の、PoAによる手数料で報酬が支払われます)。ここでいうマイニングはEEX自体のマイニングではなく、EEXプラットフォームを利用した活用例の一つとして、現在のマイニングの問題点をクリアにするソリューションを提供できるという事だと思われます。

EEXがブロックチェーンを使用する理由

EEXがブロックチェーンの技術を用いる理由としては、以下のことが挙げられます。
・各所に送付されたEEXはブロックチェーンによって全て透明性を持って記録されており、パブリックなアドレスを検証することで詐欺を防止することができる
・EEXは、保有する資産の量に否定して利益配分が行われる。これまでのマイニングとは異なり、マイニングされた資金の割合を簡単に把握することができる
・スマートコントラクトによって、当事者間で信頼性のある取引が行われるため、EEX内での柔軟な取引が可能となっている。

これについては、マイニングエクスプレスが既にブロックチェーンと密接な関わりがあるため、今更それブロックチェーン以外の選択肢は考えられないでしょう。

システム設計

EEXのプラットフォームは、エンドユーザーとマイニング設備を繋ぐ役割として機能するようです。

設計としては以下のようになります。

①EEXの内部取引所にて、最初にフィアット・BTC・ETHのいずれかの投資プランを選択して購入する。
 ↓
②プランに応じてEEXの金額がユーザーに請求され、この資金は保証金及びプラットフォーム内の決済ツールとして機能する。
 ↓
③マイニンググラウンドごとにユーザーはEEXコインで報酬を受け取る。報酬はユーザーのウォレットに保管され、引き出すか、プランを拡張するために再投資される。

※資金を引き出すにはプラットフォームで暗号通貨(初期はETH)に自由に変換される。

このEEXプラットフォームが、=マイニングエクスプレスの管理画面(現在のバックオフィス)に替わるものなのかは、現時点では不明です。ただ今後、MEの報酬がEEXにて支払われるとの情報もあり、プラットフォームが統一される可能性も考えられるのではないでしょうか。

EEXのエコシステム

エコシステムとは『生態系』のことです。EEXを取り巻く様々なプロジェクトや技術、ユーザーが作る一つの生態系について説明します。

例えばマイニングの場合、EEXはトークン化された電力手段として機能し、EEXの保有者はノードとして機能するので、ネットワーク上での意思決定やトランザクション処理を行ったりできます。 権限証明のアルゴリズムで「投票」が可能となるため、投票で選ばれたユーザーは検証ノードとしてのステータスを持つことができます。

この権限証明アルゴリズム(DAO)、及び「投票」については後述します。

EEXの4つの主な機能

①Exchangeプラットフォーム
EEX(ユーザーの外部ウォレット)→CC(ユーザーの外部ウォレット)
CC(ユーザーの外部ウォレット)→EEX(ユーザーの内部ウォレット)
ユーザーのウォレット間のP2P転送 の機能を提供

②管理モジュール
CEXの料金設定や報酬支払など、プラットフォームを管理する部分や、ウォレットの管理などに用いられる機能。ユーザーは管理モジュールを用いて、プラットフォームで各種の機能を使うことができる。

③独自のストレージサービスとブロックチェーンウォレット
EEXのユーザーに、EEXの製品インフラ内のEEXで資金を運用する機会を提供。
現時点では、Ethereum Exchange Coinをサポートしている。 そのおかげで、ユーザーは資金の送受信、取引の表示、手数料の管理ができる。

④トランザクション履歴アクセスサービス
サーバー側のブロックチェーンエクスプローラー。
これにより、ブロックチェーン内のすべての操作を可能な限り視覚化して、透明にすることが可能に。
etherscanのような役割?

アプリケーションの設計

EEXのアプリーケーションは、単一のゲートから全てのプロセスを管理できるような設計になっています。
よって、セキュリティの強化と管理のしやすさが挙げられます。

初期段階ではEEXプラットフォームは別のアプリケーションに組み込まれますが、いずれは全てのエンターテイメントを備えた単一のポータルとして設計されるようです。

プラットフォームの設計は次のように構成されています。

・ダッシュボード
ゲームユースの場合、ユーザーがゲームを選択してロビーを表示したり、マイニングユースの場合は、マイニングプロセスに直接関連して、EEXに間接的に関連する基本的な情報を閲覧・確認することが出来る(ネットワークのハッシュレートやロードスケジュール、報酬など)。

・ウォレット
EEXコインを含む、個人取引に関するすべての情報、残高を確認する機能。
外部ウォレットとの間で資金をやり取りするためのシステムでもある。

・サポート
24時間年中無休でユーザーをサポート。
拡張されたFAQベースに加えて、ユーザーは別のサポートチームにアクセス可能。

・設定
ユーザーは通知を構成したり、メインプロジェクトのドキュメントを参照したり、個人情報を変更したり、プラットフォーム内の他の運用アクティビティを操作したりできる。

計画としてはWebアプリケーションの起動後、モバイルアプリケーションのリリースに集中するようです。
モバイル(スマホ版)では、おサイフケータイの機能を実装する可能性があると書いてあります!

セキュリティ

EEXのセキュリティについては 非常に安全な、プライベートネットワーク内にデータを格納して保護されているようです。

外部に公開されるものはHTTPのポートのみなので、利用ユーザーとアプリのみが内部にアクセス可能として、マルチレベルのセキュリティに。つまり、ユーザーがアクセス可能なのはシステムのほんの表面の部分だけであり、肝心な所は奥に隠された状態とのことです。

さらに、サーバーには、最も信頼できるデータセンタープロバイダーの1つを使用し、 すべての外部通信には、はTLS / SSLプロトコルを使用されます。
EEXは個人ユーザーデータを保存せず、ウォレットのステータスのみが表示され、 秘密鍵は、ユーザー個々にオフラインのデバイスに保存できます。

EEXコインについて

皆さんが特に興味を持っていると思われるEEXコインについての説明です。

まずEEXは イーサリアムベースの独自ブロックチェーンで、 ERC20形式ではありません。

ERC20とはイーサリアムの規格の一つで、大まかに言えば、イーサリアムの中で稼働するアプリケーションのようなものとお考え下さい。
EEXはERC20ではなく、イーサリアムのコードを利用した別のブロックチェーンとなります。

EEXは誰でも任意にスマートコントラクトを使ったアプリを作成可能で、 アプリを使用して、所有権やトランザクション形式など独自のルールを設定可能です。

イーサリアムでいうERC20のような動きが、EEXでも可能となります。
これからEEXのプラットフォーム上でいくつものアプリが稼働することを考えると、楽しみですね。

コインの特徴

<原文の日本語訳>最大の分散ネットワークであるイーサリアムの改良版であるEEXは、外部プロジェクト内の内部計算を置換するだけでなく、人と人との間の古いモデルの相互作用を絞り出すことを意欲的に行っています。
前に言ったように、私たちのチームはイーサリアムネットワークでERC-20トークンを作成しませんが、将来このブロックチェーンにこの機能を実装する可能性を検討しています。
EEXはオープンで信頼性がテストされているため、Ethereumテクノロジーに基づいたコードを使用するまったく新しい独立したブロックチェーンネットワークに基づいています。 EEXコインの放出は1回発生し、10,000,000単位になります。 最初は、すべてのコインがコールドウォレットに入れられます。<ここまで>
(補足)
・ここでいう外部プロジェクトとは、マイングエクスプレスのことだと思われます
・人と人との間の古いモデルの相互作用=P2P技術
・将来的にEEXのプラットフォームにおいて、ETHでいうERC20のようなトークンが生成される可能性があります
・EEXはEthreumのコードを使用した、独立したブロックチェーンです
・コールドウォレット=コインチェック事件の時に話題にもなった、安全なオフラインのウォレットです

PoAについて

PoAは最近注目を集めているコンセンサスアルゴリズムです。
主な特徴は、認められた人がマイナーのリーダーとして活動することで、 PoWなどと比べて必要な手順が簡略化されるため、パフォーマンスが向上できます。
マイニングする必要が無いため、より効率的に権限証明させることができます。

PoAについての参考サイト(外部サイトが開きます)
コンセンサスアルゴリズムPoAって何?https://alis.to/chome/articles/3VjLYzX1yODB

権限証明とは、ブロックチェーンの世界における新しい概念で、 事前に承認された権限ノード(シーラー)を持つユーザーとして説明出来ます。
ユーザーが追加する新しいノードは、機関ノードによって投票され選出されるので、 これにより、悪意のあるノードが参加しないようにできます。

【要点】
・バリデータは取引手数料を受け取る
・ネットワークが開始された後コインの放出は行われない

EEXはマイニングが行われない代わりに、手数料がバリデータに支払われるようです。

コミッション、報酬について
前述の通り、ネットワークが開始されたあとでコインの作成は行われません。
よって、ノードはトランザクション処理などによって、内部手数料から報酬を受け取ることになります。

【ノードの条件】条件を満たせば、誰でもノードになることが可能です。
その条件とは、
・1000のEEXコインを保持
・既存のユーザーからの投票による選出

となります。

EEXのノードになったユーザーは、EEXブロックチェーンの維持による配当だけでなく、ネットワークまたはそれ以上の決定について直接的な影響力を持つようです。

DAOについて

DAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略語であり、和訳すると「自律分散型組織」です。 DAOは管理者を持たない分散型の組織で、ユーザー一人ひとりによって自律的に運営されています。

EEXは経済以外での分権化を目指していて、 DAOのアイデアとPoAを組み合わせることによって、認められたユーザーによる投票が可能となり、真の民主主義が成立すると書かれています。

投票について

EEXのマスターノードは次の事ができます
・新しいノード追加のための投票
・プロジェクトの運用活動に参加
・EEXブロックチェーンの仕様変更のための投票

ブロックチェーンの技術は公平な投票に非常に向いています。EEXにおいても、公平な投票を行う事によって、プロジェクトが悪意のある方向に行ったりしないよう、バリデータと呼ばれる人たちが舵取りを行って運営していくようです。

今後の計画

今後、EEXは 暗号通貨関連のパートナーシップから、従来のビジネスとのパトナーシップに移行する予定です。
そのためのPoA、そしてプロジェクトの根底にあるアイデアとスピードを強みとしています。

EEXは、クライアントとのやり取りを促進し加速する機会を探している特定のクライアントのための特定のビジネスケースのソリューションを提供することができます。
たとえば、ビデオレンダリングをトークン化するためにEEXインフラストラクチャを使用して、アフィリエイトプロジェクトBのウォレットに報酬を転送します。そうすることで、ユーザーはプロジェクトBからの配当に頼ることができます。そういったスキームをEEX内で実現し、プロジェクトの集合体を作成しようとしています。

マーケティング

EEXのマーケティングについては、第一にEEXプラットフォームを拡大させることを目標としています。 それは暗号業界に関係している人をひきつけ、さらに大規模な計算能力を必要とする分野で作業を行うことです。 2019年後半には、最初のパートナープロジェクトであるMining Expressを使用したマーケティング仮説のテストと確認に焦点を当てるとのことです。

今後のロードマップ》
・米国、英国、日本など、世界最大の市場に参入するために必要な法的文書および規制文書 を準備
・世界中の主要な技術イベントでのソリューションプレゼンテーション
・マイニングエクスプレスでのパイロットリリースの結果分析を受け取った後、プロセスの最終化と社内製品の改善
・新しいパートナーとの契約(オンラインカジノなど)
・EEXコインの市場への参入。大規模な暗号通貨取引所で資産を売買する機会
・支払いと決済の手段としてのEEXの使用

まとめ

いかがでしたでしょうか?
イーサリアムエクスプレスコイン(EEX)は、単一のプロジェクトの為に稼働・設計されたものと言うよりは、クラウドマイニング事業を含む様々な業種業態においてブロックチェーンを用いたビジネス展開を提供する、1つの大きな社会(エコシステム)を作る計画であると考えられます。

これは、母体企業の事業であるTECHIIAにも同じことが言えます。
TECHIIAも、eSPORTS事業や電力事業、オンライン事業などの複数のビジネスが合わさった一つの生態系を作ろうとしており、その延長上にあるEEXについても、当然同様の思想で設計されています。

確かなことは、EEXの初期計画においてマイニングエクスプレスの存在は欠かせないものとなっており、EEXとMEの双方が拡大するためには、それぞれの成長にかかっているのではないでしょうか。いずれにせよ、これまで存在は知っていたものの詳細については未知だったEEXにおいて、このようなホワイトペーパーが発表されたことでまた一歩確定的なものとなり、さらに楽しみな事業になって来たことは間違いありません。
これからの動きも大注目ですね!


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